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兄弟船

  昨日の夜、私が酒を飲みながら丸くなっていると弟が、「釣りに行くぞ!釣りに行くぞ!釣りに行くぞ!」とやってきました。

 こんな正月の寒い夜に、釣りなんてまっぴらです。冬の夜の海がどんなに冷たいか、別れた女がどんなに冷たいか、この男は、すぐに忘れるのです。私は、真冬の海で働く漁師さんと、真冬でもミニスカートに素足の女子高生だけには、頭が下がるのです。

 ともかく私はコタツの中で、熱燗でも飲んでいたかったのですが、そこは防波堤の兄弟船と恐れられている私と弟、逃げ出すわけにはいけません。釣り竿とウォッカのビンを握り締め、弟の車に乗り込みます。

 「いち日だけ遅い、初日の出を見せてあげる」と騙された私は、小雨のぱらつく防波堤にたどり着きました。せめて、
しんしんと雪でも降ってくれれば美しいのに、私は薄汚い弟に告げました。

 お正月だというのに、意外と人がいます。一人ぼっちで、ひっそりと海面を見つめています。いろんな人たちが、たった一人、この港を無言のまま行きかいます。

 もし、この人たちが、たった一言、「おめでとうございます、寒いですね~」とか言えるような人たちだとしたら、きっとその人の優し過ぎて、ちょっぴりお酒飲みのお兄さんが、仕方ないな~行ってやるぜ!と言ってくれたはずなのです。

 兄とは、ストリップ劇場の入口で、恥ずかしくて行ったり来たりしてる弟の背中を、そっと押してあげる存在なのです。

 お兄ちゃんとは、まったく血がつながっていない少女に、「お兄ちゃん。」と呼ばせて興奮する変態です。

 この冷たい世界では、誰かの助けがなければ何もかも嫌いになってしまうのです。私は誰からも年賀状も来ない弟のために、こんな寒いだけの海の上に立っているのでした。


     次回予告 

 
  オレはひばりヶ丘学園に通っている、平凡な女子高生が好きだ。うちで変な液体をのんで記憶を失ったオレは気がつくと港にいて釣りをさせられていた。
 そこに現れた、ゆとり世代と呼ばれる子供たち!

 彼らは寒さなんて恐れない半パンファッションだ、オレは彼らと戦えるのか?

 次回、兄弟船 その2 おたのしみに!もちろん今、飲んでるよ~。
 
 

 

  

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