軍団モモオ

　　　私はコーヒー娘というアイドルをプロデュースしているのですが、その中の一人に選ばれたかのよにコーヒー好きの女の子がいます。そのコーヒー娘は、コーヒーのデザートにコーヒーゼリーを食うぐらいコーヒーを愛しています。銭湯に行ってもコーヒーに牛乳をたっぷり入れて腰に手を当てて飲みます。センターで頑張っているＭという娘です。

　私は彼女たちをうまく売り出すことが出来ませんでした。私が彼女たちを大事にしすぎてしまったせいなのでしょう。

　それは言い訳です。コーヒー娘たちは自分たちが売れないのは門限を気にする父親のような私の呪縛のせいだということに気がつき始めました。

　私はある日、コーヒー娘のMに言われました。

　「私たちが売れないのはあんたに好きなもの好きなものが、この世界に何一つないからだ！」と言われてしまいました。確かに私には好きなアイドルも、好きな歌もありません。

　私はこのひと月の間、好きなものを探していたのです。私が本当に好きなものはなに？

　色んなものを私は愛そうと努力しました。それでも私の頭に浮かんでくるのはコーヒー娘の涙の浮かんだ赤い瞳だけでした。私はアルゼンチンのコーヒー農場でアルバイトをしながら、コーヒー娘が恋しくて、寂しくてたまらなくなりました。

　私は、ようやく好きになるべきもの、大好きなものに気がついたようです。

　日本に帰った私は、コーヒー娘のＭに告白しました。

　「オレの好きなものはオッパイだっ！初めて見るオッパイがたまらないんだ。見たことない、本当のお前のオッパイを見せてみろっ！」

　プロデューサーというものは、ただのファンであるべきなのかもしれません。どんなふうに好きなのかを伝えればいいだけなのかもしれません。

　私はどうやら、本物のプロデューサーになれたようです。


　　追伸　コーヒー娘の乳首の色はコーヒー色だったそうです。