軍団モモオ

　　知り合いのオッサン、さいきん動悸がするそうです。

　病院恐怖症のオッサン、看護婦は欲求不満で激しいという私のアドバイスを受け、やっとこさ病院に行きました。

　そして、「心筋梗塞じゃ！」と医者に言われ、そのまま救急車で大病院に搬送されました。

　それでも、けっきょくオッサンは心筋梗塞でなく、ただの高血圧だったようで、タバコやめろと言われ帰ってきました。すごくオッサンのことを心配した私は、血圧（私のじゃ）を測ったところ、１３６－８５とギリギリ高血圧でした（きっと酒の副作用です）。

　オッサンは血圧２００アップだったので私のことを根性無し高血圧とバカにします。お昼にサラダを調味料なしで　食べようものなら、「命が惜しいんだねえ～、オレなんか食後に塩水、飲んじゃうよ～。」とか嫌がらせに来ます。毎朝、会うたびに今日の血圧いくらだった？とうるさいです。

　人間ってものは、どんな下らないことにでも仲間をつくろうとする寂しい生き物のようです。

　むかし、知りあいのアル中二人も無理やり私を仲間に入れ、「オレ達アルコール３兄弟！」と名乗っていました。葬式の席でも、飲むとパンツを脱ぐアルコール長男、飲むと女子を触りまくり、サワリーマン金太郎と恐れられていたアルコール次男、私はアルコール末っ子で甘えん坊！

　人間を変えるには人間関係を変えることが一番、簡単な方法だったりします。実際、私から離れたアルコール兄弟達は酒などあまり飲まなくなりました。同じ夢を持つとか、いいライバルとか、グループ療法は自分をいい方向へ向かわせるためなのです。

　人間は一人では変われないもので、他人の影響をものすごく受けるものだと割り切ったほうが先に進めるような気がします。

　そんなことを考えながら、私は一人、ワインをグビグビ飲んでいました。