軍団モモオ

　　昨日、ブロともの美憂姐さんに正直者とほめられてしまいました。

　そこが非の打ち所のない私の、たった一つの悩みであったりもします。金の斧と銀の斧で首を切られそうなほど正直で、子供の頃のあだ名はメロスでした。

　それは小学４年生のとき、わざわざ遠くのスーパーで友だちと万引きしていたときのことです。友達は初心者だったせいか、あっさり捕まってしまいました。私はうまく逃げ出せたのですが、一人ぼっちで店長にビンタされてるであろう友達が、急にかわいそうになりました。私はスーパーに戻り、「本当は、私が盗んだのです！」と店長に謝りに行きました。

　私は何よりも不正が嫌いだったのです。それで私のことを、みんなメロスと呼ぶようになったのでした。そのときの友達とは今も熱い友情が続いています。たまにムショからの手紙が届いたりします。

　とりあえず、言っておきますが、この話はウソです。こんなウソを私のキャラクターのせいで信じてしまう人がいると思うとドキドキします。本当は友達を置いて、そのまま逃げました。

　考えてみると、私がいちばん正直だったのは中学２年の冬休みまでだったような気がします。

　あれは、いっこ上の金髪お姉さんに、「年下と付き合いたいから、私とつきあえ。」と呼び出された夜のことでした。細川ふみえだけを愛していた私は、もちろん断りました。するとヤンキー姐さんは恥をかかせやがったと仲間たちと怒り始めました。

　みんなで私を羽交い締めにすると、みんなは私の下半身をもてあそび初めました。こんな、不細工だからヤンキーになった連中に反応するはずがないとタカをくくっていましたが、おもっきり反応してメチャクチャにされてしまいました。

　「体は正直じゃね～か。」

　お姉さんたちは、そう言って私の身体に、自分達の欲望のすみかをあてがいました。

　世間に相手されない欲求不満のお姉さんたちは、入れ代わり立ち代わり私にのしかかってきました。

　「人間、正直に生きていたら、きっといいことあるよ。」

　そう、ママが言っていたのを思い出しながら、私は唇を噛んでいました、声を出さないように。


　とりあえず、これもウソです。そういうAVをいま見ているだけです。

　私が正直者なせいで、みんなが信じてしまうと思うと心が痛みます。

　それでも、たまにはウソをついてみるのもいいかなと思ったりもします。だって、本当のことなんかより大事なことが沢山あるのですから。

　人生には。