軍団モモオ

　　先日、友人が描いた絵を売りに出しました。

　私は、そういう世界に参加できる身分ではありませんが、悔しかったので自分のヌードなど描いてみました。私が絶世の美女なら、それだけで売れるのでしょうが、現実には汚れ中年がそこに描かれておりました。それでも、悔しかったのか下半身は立派に描きました。

　その友人は近々個展まで開くそうですが、今の私は腰痛で股間を開くこともままなりません。

　個展というと絵を売るためにするものだということも最近しりましたし。知り合いのしりあいの、裸しか描かない野郎（絵をなめとんのか！）の個展に行ったときのことです。受付のテーブルの上にはヌードモデル大募集の緑色のチラシがありました。

　個展というのは、ヌードモデルを募集するためにあるのだと、私は思いました。そのとき、いつか私も個展を開こうと思ったものです。

　そこに、一人で日曜を持て余したOLが個展を見にやって来ました。食いいるように見つめる彼女の眼差しに私は運命のイタズラを感じ、緑色のチラシを渡しイタズラ目的のナンパをしていました。

　気が付くと私は小さな個展会場から、つまみ出されていました。

　結局、私の目的は個展ではなく「先生、そこは、、、ダメで、、、そこですっう、、うっうう～」という汚されたヌードモデルというプレイがしたかっただけでした。絵を売ろうとか、絵を見せたいとか、考えたことすらありません。

　誰も描いてくれないから自分で描いているうちにドングリ１号に「もっと描け！ダメ人間」と罵られるようになったのです。

　そんなどんぐり１号の誕生日。

　プレゼントを選ぶのが面倒だったので、「この狂った世界で」の１ページ目の絵をプレゼントしました。彼は喜んだふりをしました。

　お返しに、私の誕生日。ドングリ１号がくれたのは「フグの缶詰（毒抜き）」でした。