軍団モモオ

　　 先日、どんぐり１号と飲んでいつものごとく、「お前はクソ野郎だ」、「お前の方がクソ野郎だ」という微笑ましい会話を致しておりました。

　それは、劇団NO.１クソ野郎のどんぐり提督が親の財布から抜き取った金で、彼はよく酒をおごってもらっていたからです。

　それ以外にも、二人は私んちの親が造った梅酒を全て飲みつくし、うちの庭に立ちションをしまくり、私のチューリップを全滅させました。

　そんな、どんぐり提督が酔っ払いのドキュメンタリーを見たらしいのですが、それに出てくる酔っ払いの主人公はキラキラの瞳で、「酒、買うからお金ちょうだい！」と、そのキラキラの瞳を見た提督は涙を流して感動したのだそうです。

　それは、ちょうだい！の一言が可愛く言えず、親の財布に手を出してしまったお前しか感動せんわっ！と１号は思ったそうですが、そのドキュメンタリーを見た１号は号泣していました。

　それを私にも見ろと言うのですが、私はアル中で無いので怖くて見れません。

　それでも、確かにキラキラした瞳で「抱いてください」などと頼まれたら断りにくいものです。いつもギラギラした瞳で「抱いてください！」と言って私が断られるのは、キラキラが足りないのかもしれません。

　それで、私たちはキラキラした瞳になる作戦を練ったのですが、それは瞳の輝きではなく涙の反射という結論に至りました。いつも、半泣きでいればキラキラみえるはずです。

　そして、二次会のスナックで半泣きで「オッパイちょうだい！」をしている１号は本当に哀れでした。私は半泣きではダメだと気づきました。

　まばたきを減らして、涙が出るくらいがいいのだと思います。

　もしかしたら、キラキラした眼差しというのは涙をこらえながら、涙をこぼさないように生きていくことなのかな、そんなこと考えながら、私はキラキラした瞳で「オッパイちょうだい！」を、日付が変わるまで言っていました。