子供のころ、カエルの卵を取ってきたことがあります。バケツに入れたまま忘れていましたが、奴らは勝手にオタマジャクシになっていました。
それでも、ゆで卵の黄身をやったりしているうちに意外とオタマジャクシがカワイく思うようになりました。
なんでも弱ったオタマジャクシは、自分の弟や妹たちのためにエサを食べないそうです。(食べられんくらい身体、弱っとんちゃうん?)
子供のころ身体の弱かった私は妹や弟に私のオヤツをあげながら、私が死んだらオタマジャクシのようなお兄ちゃんでした、と言って欲しかったのでした。
やがて、オタマジャクシはべケツの中でニョキニョキ大きくなり、尻尾のとこに二本足が生えてきました。もう歩けるのかと思った私は大地に放り出しましたが、まだあんよは無理のようです。
しかし、悲劇と男子は、いつも突然襲ってくるものです。それから数日後、前足も生えたら歩かそうと思ってバケツを覗き込むと数十匹いたオタマジャクシは一匹残らず死んでいました。
何が悪かったのか分かりませんが、いくら卵の黄身を奮発してもオタマジャクシが生き返ることはありません。死のショックと罪悪感で、私は大声で泣きながら山奥に駆けだしていました。ちょうど田植えシーズンの誰もいない山奥へと。
その日は雨が降りそうな天気で、誰もいないし周りはカエルの声しか聞こえませんでした。松尾芭蕉の俳句、しづけさや 岩にしみいる 蝉の声 それの、カエルの声に変えたような世界でした。
カエルの声だけしかしない世界で、何万というカエル達が、「こんなに一杯おる~、沢山おる~。」と鳴いているように、何事もなかったように鳴いてくれているようでした。
それまで、カエルの声など美しいと思ったことはありませんでしたが、こんなに沢山のカエルが一斉に歌うと、それは神々しいものでした。
「人も、みんなで歌うと美しいものになるのかな?ボクは歌が下手だけども」、私はそんなことを考えていました。
そして、それから二度と私がオタマジャクシを飼うことはありませんでした。
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