軍団モモオ

　　盆と正月は、朝から酒を飲んでもいいらしいので、朝から暴飲暴食をします。

　盆も末期になると、さすがに体調が悪くなってきました。人は内臓が弱ると心も弱るもの、明日から仕事だと思うとウツ状態におちいります。

　「人は一万回あきらめたら、鬱病になるのっ！」

　私がアイドルのタマゴを奴隷にするゲームをしているときに、そんな名言を目にしました。些細なことにだけ感動する私は心うたれて、それいらい「自分を諦めるなっ！」が私の座右の銘です。

　石田三成は打ち首の直前に、カキはノドに悪いから長生きできない！と拒否しました。人間、かなわないとか、夢を忘れることより悪いことは、あきらめることだと、そのゲームの主題歌は私に教えてくれました。

　自己啓発の成功をイメージするだの、性行をするだの、そんなことより自分をあきらめ、無気力状態におちいらないことの方が難しいのです。人生は自分をあきらめることとの戦いです。

　小学生のころ、先生が死ぬ3日まえに老人が「明日から、乾布摩擦をしよう！」と決意しました、これはいいことでしょうか？と私たちに質問してきました。

　私たちは、「ジジイの乾布摩擦は見たくありません！」と答えましたが、教師は思いついたが吉日、のコトワザを引き、それはいいことなのだと私たちを諭しました。そして、先生はヘミングウェイの老人と海という物語を教えてくれました。

　その物語は若い時は凄腕だったオイボレ漁師が、なんとかカジキを釣り上げるもサメに食われ、ワシャ、まだまだ現役じゃ！と骨だけになったカジキを持ち帰る話でした。

　若い時は分からない話でしたが、あきらめたら人生は終わるということは、今ならなんとなく分かります。

　ともかく、負けることよりも、あきらないことだけが人生には大事なんだと教えてくれたのが、その物語でした。

　こんど、夏休みが終わるまでには、読んでみようと思います。