私は人間というものの多くが、自分だけは正しいと思っている悪人のことだと思っていた時期がありました。
昔から優しい人に出会うと、この人は多分やさしすぎて成功しないだろうなあと勝手に思い込んでいました。それでも、時間が経つと優しい人のことは、ずっと覚えていますが、それ以外の人のことは名前も顔も、よく思い出せはしません。
人生なんて、覚えていてもらうだけで成功なのだと、最近は思ったりします。
高校のころ、真夏に私はガラス張りの温室に入って、「ちょっとサウナ、入ってくるわ~」と、掃除をしていた時のことです。これで帰ったらビールが旨いなあと、出ようとすると、アホのNが私を閉じ込めようとガラスをおさえていました。
私が力任せに出ようとしたところ、ガラスが割れ、私の白い柔肌へガラスが突き刺さりました。あまり、神経がないところに刺さったのか血がぴゅーぴゅー噴き出しているのに、指先が少し切れていたので、そっちを痛がっていました。
私の白いYシャツは、血で真っ赤に染まり、私は保健室に直行しました。
保健室には、保健婦とダンス部の女の子がいました。そのダンス部彼の女の子は、私の下半身をイヤラシイ目で見てくるので顔は知っていましたが、名前はしりませんでした。
私は服を脱がされ、血まみれの身体をダンス部女子に拭かれていました。そして、保健婦が私の患部を止血してるあいだ、ダンス部女子は私のYシャツを嗅ぐようにゴシゴシ洗っていました。
なんていい子なんだろうと、私は感動していました。でも、恩知らずな私は卒業するまで彼女の名前すら知りませんでした。そんなに目立つ子では、なかったですから。
長い月日が経つと色んなことを忘れていってます。それでも、彼女の顔はずっと覚えています。
きっと、どこかでいいお嫁さんになっているんだろうなと思いながら、私は自分のパンツをゴシゴシ洗っていました。
コメント
加害者の、Nが、あの場面で一番笑ってたな。
わたしは、自らの体を傷つけてまで笑いを取りに行く、
団長の「お笑い魂」に少し感動を覚えながらも、やはり、笑っておりました。
どんぐり1号
2014/10/05 18:48 URL 編集 返信今でも傷が消えません。みんながガラス代を分割して払ってくれたのは嬉しかったのですが、私も払いました。
donnguri77
2014/10/05 23:25 URL 編集 返信zcxpkhts http://www.g6j9rh59f75ej3b38235y1e7d2muy6gxs.org/
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2017/08/12 08:02 URL 編集 返信China Shanghai Mutong Toys
2017/08/31 17:46 URL 編集 返信