クリスマスイブの夜に捨てられた子猫を拾ってきて、飼ってあげようと優しい気持ちで夜を過ごしていました。
でも現実は、家出少女など見つけられずに時だけが過ぎていったのです。翌朝、街に出ると幼稚園バスが走っていて、運転手の保母さんまで白いひげをつけサンタ帽をかぶっていました。
スーパーに入ってみてもレジのパートのオバチャンまで赤い服を着てサンタ帽をかぶっています。今日という日はいたるところにサンタの格好をした人がいて、私だけがサンタではないのではないのだろうか?と、不安でクラクラしてきました。
私は耐えきれずに夜になって、見たこともないスナックに逃げ込むしか世界に居場所はありませんでした。
しかし、その店で私に水割りを作ってくれた女の子も、また網タイツを履いたサンタでした。私はサンタにウンザリしていたので、仕方なく紳士の振る舞いで網タイツを褒めました。
ちょっと、女の子は恥ずかしそうにしていますが、サンタの服を気に入っているようではありました。
「この服、似合ってますか?」
女の子が聞いてきので、いつもの私なら紳士の振る舞いとして、スッポンポンの方が似合ってるぞっ、コラッ!とでも言うのでしょうが、今日ばかりは少し苦情を言いたくもなりました。
「みんなサンタの格好してても、誰もプレゼントをくれないのが気に入らないね。」
私は、そう言って水割りを飲み干しました。すると、彼女は、
「私がプレゼントです。」
と、言って私の水割りを造りなおしました。ああ、そうなのか、と私は勘違いをしていたようで反省しました。まあ、みんな生きていてくれさえすれば、それが何よりのプレゼントだなと、不幸ごとが最近あった私は、ふと悲しくなりました。
店を出て、うちに帰ると店からくすねたカラアゲ君を、うちのクソ犬のエサ入れの中に、こっそり入れてやりました。
そして、私もカラアゲ君を食べながら優しい眠りに落ちていきました。
コメント
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2017/08/12 01:18 URL 編集 返信